第175章 彼は父親が婿養子に入ったことを言われるのが一番嫌いだ!

「お父さんの心は、もうこの家にはないわ」

「長年連れ添ってきたけれど、私が見る目がなかったのよ。とんだ人違いだった……」

柏原藍子はそう言って、呆然と涙を流した。

その姿を見て、柏原星奈の胸も張り裂けそうになる。

「お母さん、どうすればいいの? お父さん、明らかにあの浮気相手と、どこの馬の骨とも知れない子供を庇ってるじゃない。それでも骨髄をもらうつもりなの?」

「当たり前でしょう!」

柏原藍子の眼差しが瞬時に鋭さを増し、瞳の奥で冷たい光が明滅した。口元には軽蔑の笑みが浮かぶ。

「お父さんがいい気になっていられるのも、今のうちだけよ。その時が来れば、自然と報いを受けることになるわ...

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